先代:登山犬 “Hana”

2023年6月26日 (月)

イヌ連れ黒岳貸し切り山行

土日ともグタグタ生活をしていたので、今朝起きたら身体がなまっていた。かなり暑くなりそうだとは感じたものの「これはいかんな!」と思って急遽行き先を考えたが「そうだ、黒岳に行こう」と言うことになった。大好きで今年はまだ見ていないカモメランの咲く山だがすでに最盛期からは2〜3週間は遅れている。もしかしたら「グズな子がいるんじゃないか」という淡い期待とみやがわコンニャク店で刺身コンニャクを買いたいという目的を持って・・・
残念ながら1つ目の目的であるカモメランは一輪も見つけることが出来なかった(1輪だけ咲き終わり色があせてしまったミイラのような花殻を見つけたが)。
しかし、思いも寄らぬことに一面のブナ林はまだ新緑を保ちそれはそれは美しい初夏の美林を楽しめた。
このルートは若い頃から何度も何度も使ったが、特に山岳サイクリング初心者の頃この降りルートをドキドキワクワクしながら降った記憶がまざまざとよみがえり、タイヤの通過痕をも思い出すほどだ。40年以上前のことなのに・・・
そんなことは全く知らないアマティも誰もいないこの美しい森に興奮していたようだ。Dsc06387

高いジャンプを期待してカメラを構えていたが、わが老犬は余分な体力は使わない道を選んだ。Dsc06291

この子は実に気遣いの出来る子でわたしとしては元気が出る。アマティの人間換算齢はわたしと一緒か追い越しているかもしれないのに、わたしが遅れると走り寄って気遣う。わたしが痛そうな顔をして歩いていると数メートル先を振り返りながら歩を進めるので、わたしとしても感謝しながら奮い立たざるを得ない。
ちなみに我妻はいつもはさっさと先に行ってしまうので間に入ったアマティは両者間を行ったり来たりその行動力や気遣いは思うに余りあるが、今回に限ってはいつも100m以内にいてくれたことも心強かった。Dsc06637_20230627185101

この大木の元に先代"Hana"が眠っている。その際「カモメランを守っていてね」とお願いして11年前に散骨したのだが、彼女の努力は報われず激減してしまったのは本当に残念。"Hana"も無念に思っていると思う。「今度はいつ会いに来れるかわからないよ、もうこれないかもしれないよ」と声を掛けてその場を後にした。
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アマティを連れて歩いているとわたしはいつも不思議に思うことがある。例えば「このような木の根が露出したルートを四つ足の彼はどのような脳の働きと指令によって手足を動かすのか?」と言うことである。わたしの靴は27cmもあるからこんな根が絡み合った場所でもさほど困難は無いが、さすがに走って降ることはあまりにも危険。今回はストックを持っていたのでなおさら通常とは全く違う指令を出さねばならなかった。ところがアマティは10cmにも満たない4本の手足の平で、瞬時に突き場所を判断してこんな所ですら走って降りることが出来るのである。今さらながら彼の運動神経には驚かされる。
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この時期の山は小さな虫が大変多いのです。それだけならいいのですが目に飛び込んでくるヤツ耳の穴めがけて突進してくるヤツでそれはそれは煩わしい。いつだったか妻の顔が腫れ上がったこともありました。

そんなわけでわたしは何年も前からザックに防虫ネットを忍ばせていたのですが、今日初めて使うことが出来ました。草刈り機に防石ネットを付けるのと同じ要領なのですが煩わしさより快適さを取ります。
2枚目の写真は防虫ネットの中でおにぎりを食べています。
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わたしのネット姿にアマティはとても不思議そうな表情で見ていたのがかわいかった・・・
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所要タイム:いつもだったら登りは1時間半だったがきょうは2時間近くかかってしまった。降りは両足の股関節に痛みが出て1時間もかかってしまった。最近はどうも下りで故障が出るようだ。以前は得意だった降りで・・・

山から降りたら沢で水浴びです。わたし達は疲れ切っているのでこれはパスしようとしていたらアマティは話を理解して怒り出しました。しかたなくいやいや沢に降りてアマティにサービスです。
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はい、もう上がりましょうね! ブルブルをして水気をはじいてクルマに乗ったら爆睡。あぁ、わたしも眠い〜

お天気がよければ三つ峠を計画していて延び延びになって、この日の日曜日になってしまった。こんな日に犬連れで三ツ峠に行ったら顰蹙を買うかリードに繋ぐか・・・と言うことになるので隣の黒岳を思い出して正解。貸し切りだった!

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2022年9月21日 (水)

今朝は寒かったね!...

アマティは夏の間、ほとんど玄関のコンクリート土間で寝ています。ところが今朝5時頃、トコトコと2階に上がってきてカアサンの肩をノックして「ボク、寒いの」と合図を送ります。そこでカアサンは自分の布団をめくるとアマティはサッと入ってくる。
わたしが5時過ぎ目を覚ますとすぐ横にヌクヌクのアマティの顔がありました。スマホで撮ったら真っ暗だったのでストロボをオンして撮りました。まぶしくって半目ですごく迷惑そうな顔が印象的です。
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これはアマティの話で、先代の"Hana"はカアサンのところに行ったことは無く、いつもトーサンの布団に入っていました。ちなみに"Hana"は女子でアマティは男子。
なんか、わたし達を使い分けているようで不思議な感じです。
こんなことを2代25年も繰り返しています。

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2022年7月 1日 (金)

小屋に着いたら・・・

小屋に着いて荷物を降ろし、最後にアマティに「降りなさい」と言ったらアマティはクルマから飛び降り、一目散に裏山に登りだした。
裏山には山葵田を荒らしに来る猪檻やくくり罠が仕掛けてあるので、慌てて制止させに追いかけたら「あれあれ」、猪檻に鹿が入っていた。
アマティにはクルマから降りる前からこの事態を認知していたようで、特に襲う様子も見られず鹿も暴れる様子もなかった。それどころか「お前なにしてるの?」「鉄の扉が閉まって出られないんだよ!」という会話がなされているようだった。
わたしはマダニや感染症を案じてアマティを家に入れ、檻の管理者に連絡して事態を見守った。山葵田を荒らすのはイノシシだとばかり思っていたからまさかシカが入るとは想像していなかった。しかし、どちらも害獣指定されているので殺処理しなければならない。シカの顔はかわいいのでかわいそうだが最後まで見届けてあげた。具体的には書かないが「ピュー」と泣く声が耳に残っている。(捕獲するのも処理解体するにもそれぞれの免許が必要)
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アマティはこのシカに対して一種の哀れみを持っていたと確信する。動物は無抵抗の相手に対して敵対心や攻撃心を抱かない。
かってわたしは先代の登山犬"Hana"を連れて丹沢を歩いていた時である。年老いて力尽きたニホンカモシカが登山道の端に伏せていた。わたしは「しまった!!」と思ったがすぐ後を "Hana"が歩いていたのでマッサオ!... アマティも"Hana"も登山中シカやイノシシやカモシカやサルに出会ったら追いかけて暫くは帰ってこないからだ!ニホンカモシカは天然記念物なので、殺したりしたら大事になる。
その時老カモシカは全身の力を振り絞って立ち上がり戦闘態勢に入った。しかし、奇跡が起こった。"Hana"はわたしのすぐうしろで何事も無かったように通り過ぎたのだった。わたしは胸をなで下ろし"Hana"を褒めてやった。
それに似たようなことを今回目の当たりにし、「獣ってスゴイな」と畏敬の念を抱いた。

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2022年3月28日 (月)

初めての山登り

ちょうど10年前の今日、アマティ(2.7ヶ月)の初めての山登り記念日です。わたしが担ぐ背負籠の中で立ち上がって初めて見る山の景色を珍しそうに楽しんでいました。
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この日山頂でアマティと一緒に先代黒ラブの"Hana"の散骨をしました。
その後毎年アマティと"Hana"にも会いに行っています。
今は32kg。とてもこんなことは出来ませんが・・・

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2022年1月 9日 (日)

Hanaちゃんの日

1/9は先代の黒ラブHanaちゃんの命日でした。今のアマティとほぼ同じ年代の写真ですが、この子はアマティよりもはるかに体力があり、13歳になるまではわたしたちと登山を楽しんでいました。わたしたちも体力が充実していた時期ですから高山にも普通に連れて行きました。
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白髪の感じも今のアマティとそっくりです。
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さすがに疲れた表情をしていますねぇ。苔桃が実るジュータンの上でバテているようです。
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2021年3月 2日 (火)

黒ラブ"Hana"記念日

わたしは〇〇記念日が好きなのかもしれない。いまから24年前(1997、53才)中性脂肪が高くなり医者から猛省を促された結果、娘が「わたしと同じ誕生日の黒ラブを見に行こう」と誘われ、この子を抱っこしたとたん、わたしの人生観は激変した。
家に来た直後の写真が見つからないのだが、生後4ヶ月頃の2輪草の中の"Hana"、生後8ヶ月頃の富士山頂の"Hana"(この後お鉢巡りをした後、歩くことを拒否。仕方なくわたしの背中におんぶして下山)。わたしの頭の中に鮮明に刻まれている。
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この頃わたしは3シーズンは山岳サイクリング、冬は山スキーを楽しんでいたが、自転車はイヌと一緒に遊べないが山スキーなら根子岳なら楽しめるとあって、板を担いで登って(ヘリスキーにはイヌは乗せてくれない)一緒に降りてきた楽しい思い出がある。
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この子は美人でスタイルがよかった。
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初めてのデジタル一眼で撮った写真。ナナのジャンプがすごい!
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この子は登山犬としてはまさに先達。おそらく"Hana"ほど登山経験の多いラブはいないだろう。

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2021年1月 9日 (土)

登山犬"Hana"の立ち日

アマティが生まれた3日後、安心したように先代登山犬"Hana"は15歳でこの世を去った。
その3日後、それを知ったアマティの実家から「こんな時になんだけどチョコラブの男の子を飼ってほしい」と電話が入った。
"Hana"に何かあったらもう飼わないし飼えないと思っていた。当時のわたしの年齢は67歳だったからである。が、一日中泣き続けていたわたしを心配してかカーサンが「飼おう」と背中を押してくれた。アマティが15歳になるときわたしは85歳である。しかし、翌日「よろしくお願いします」と連絡してしまった。
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上の写真は2006.01.08 ちょうど15年前の写真。ということは"Hana"は9歳で今のアマティと同い年である。わたしはまだ現役の62歳。富士宮の白鳥山より。
次の写真は年代がわからないがアマティとほぼ同じくらいか?
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"Hana"ちゃん赤ちゃんの時の写真をいただきました。無理に大きくしたので見にくいけど、ベージュの右側が"Hana"だそうです。貴重な写真です。
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2021年1月 6日 (水)

アマティ9歳のお誕生日

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アマティたちが生まれた頃のこの写真はいつ見ても衝撃的です。
左の茶色が薄いのがアマティのばーちゃんのローラ、右がカアサンのクララ、そして黒い子が2匹と茶色い子が3匹。
この茶色い子の一人がアマティです。この5匹の子どもたちは母と祖母の2人の親に育てられたのです。
黒と茶の2匹がばーちゃんのおっぱいに食いついています。おっぱいが出るはずないのにです。カアサンのおっぱいは張っているにもかかわらずだれも吸っていない。どういうことでしょう?
どちらにせよ、アマティは二人の親から愛情を倍も貰ってすくすく自由奔放に育ったようです。
この二人の親は短命でしたが、実はこの子たちの父親ファントムはまさに昨日16歳4ヶ月で旅立ちました。大往生です。
チョコラブは短命だとの研究報告がありますが、アマティにはわたしが世話ができなくなるまでまだまだ頑張って貰わねばなりません。
ところで、今から9年前、わたしは”Hana"という黒ラブの介護をしていました。15歳と10日です。わたし達はアマティたち5頭が生まれたことを知っていました。しかし、まさかこの中の子を飼うことになるとは想像もしていませんでした。
でも、もしかしたら”Hana"はそのことに気づいていて安心してしまったのかもしれません。アマティが生まれて3日後の9日に旅立ちました。
ちなみに今日のお誕生日は、カアサンはケーキを作ってくれません。「誕生会は25日に一緒にやったでしょ」でした。
そーだったんだ、12月25日はわたしと”Hana"とアマティの誕生会だったのだ。

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2020年12月25日 (金)

相伴に預かった誕生日ケーキ

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夜のお散歩から帰ったらテーブルの上に予期せぬケーキが乗っていた。
やはりカアサンはわたし達の誕生日を忘れていなかったんだ!
本来はもちろんわたしの誕生日を祝って作ってくれたと思う。しかし、20数年前、12/25生まれのアマティの先代犬”Hana"を飼いだしてからは、わたしのためというより”Hana"のためのケーキとなった。
そして”Hana"がいってからも年を開けず1/6生まれのアマティの誕生祝いをかねてこうして毎年ケーキで祝ってくれる。
そんなわけでアマティはお相伴にあずかっているわけだが、ケーキはこの子も大好物のようである。

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2020年6月20日 (土)

先代犬“Hana” や〜ぃ!...

先代犬、黒ラブの“Hana” ちゃんは、アマティの何十倍もの本格的登山犬でした。
アマティもそれに次いで登山犬に育て上げるつもりでしたが、もうその頃にはわたしたちの体力が以前のように持たなくなっていました。
その後アマティとわたしたちは登山犬“Hana” の遺骨を一握り持って、“Hana” と共に登った山に散骨してきました。
今週は黒岳と三ッ峠にお参りすることが出来ました。
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この大木の下に“Hana” は眠っています。ここまで登ると「Hanaちゃ〜ん、きたよ〜」と声をかけ、帰りには「またくるね〜」と声をかけます。
アマティが首に巻いているのはサルオガセで作った首輪です。
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これは4日前に登った三ッ峠山頂です。この碑の下にも“Hana” は眠っています。誰もいなかったので大きな声をかけました。
わたしの帽子に付いているのは、ここは虫が多いので虫除けネットです。

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