音楽/チェロ

2024年8月16日 (金)

猛暑酷暑の中で不思議な記憶

連日やっきりする暑さで、7月にやっと付け替えたエアコンをフル稼働しても室温はなかなか下がらない。やっと涼しくなったなと感じてもチェロを弾いているとジワジワと汗をかいてくる。そんな時である、遙か昔1960年頃(65年も昔の話)のチェロの練習風景を思い出して懐かしむ。
その頃のことだからもちろんエアコンなどは無くクーラーと言ったがそれも家庭用など無かった(もしかしたらあったかもしれないが庶民の家には無かった)。しかし練習しないわけにはいかなかったから窓を開け放して扇風機に当たって夏を凌いだ。それでもビッショリ汗をかくのだがそれがなぜか汗が左の肘に集中し大きな水滴となり床にポタリ、またしばらくするとポタリと落ちるなんとも不思議な感覚をわたしの左手の肘の皮膚が記憶していた。
そんなツラい練習を10年も続けやっとエアコンが買える状態になり(1970)電気屋さんにお願いしたら「部屋が大きいから(12畳)一般のエアコンでは冷えない」から三相交流200v電源を新たに引き込み大きなエアコンを稼働せざるを得なかった。しかし、それ以降はエアコンを入れると寒くなるほどで、いくら弾いても汗をかくこと無く快適に練習することができた。以降55年(2024)先月4代目のエアコンが稼働しだしたのだが(すでに100vの家庭用エアコン出現)これが今年の猛暑・酷暑でなかなか冷えない。まぁ、いくら冷えてもチェロを弾けば暑くなるのだが・・・
そんな時である「あっ、これだ、ぅわ〜懐かしい」となったのがエアコンの無い時代に味わったアレである、左肘に汗が溜まる不思議な現象。なんとまぁ、懐かしいものだ!... 
それをついに写真撮影に成功した。この汗溜まりはチェロを正しい姿勢に構えると肘の角に移動する。
その皮膚感覚をわたしの手は覚えていた。
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2024年8月 6日 (火)

チェロが好きなの?...

5月以降80の厄年ではないかと思うほどいろいろな厄介ごとや体調不良・故障が続き、チェロも弾けなくなっていた。
最近になってやっとそれらも改善され、精神的にも肉体的にも弾けるようになり、毎日時間を区切ってムリしないようにして弾いている。
わたしにはトーベル版BACH全曲をマスターするのを余生のライフワークとしているからである。

わたしがチェロを弾くとアマティはわたしに近づいてくることは何度となく紹介した。それはもしかしたらアマティはチェロが大好きかもしれないけれど、もしかしたら単にエアコンの風がこのピンポイントに集まっているだけかもしれないと述べている。
が、今日は少し様子がおかしいぞ!...
アマティはチェロの脇に座りわたしをジ〜ッと見上げている。
わたしは弓先でアマティの顔を突きそうで気になって仕方ない。
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「アマティ!... そこにいたらトーサンは弾けないよ」と言ったらアマティは淋しそうな顔をしてその場に伏せ譜面台の足をマクラにして寝込んだ。「よしよし、それならトーサンは思い切り弾けるぞ」と言ったがすでに寝込んで聞こえない様子だ。
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2024年5月24日 (金)

子守歌?

アマティはチェロを弾き出したりお稽古が始まると必ずと言っていいほど練習室に入ってくる。そういうように躾けたわけではないからもしかしたら本当に音楽が好きなのかもしれない。
思い起こせばアマティがカアサン(クララ)のお腹にいるときからその家はチェロの響きに溢れていた(わたしの熱心なお弟子さんの家だった)。だから生まれる前からずっとずっとチェロの響きはアマティの生活そのものだったかもしれない。
今日、わたしがチェロを弾き出すと久しぶりに足下にやってきてゴロリと横たわり寛いでいるのか聞いているのかわからないが身動きしないで寝ている。犬の聴力はもの凄いからわたしがffで弾くとうるさいんではないかと心配するが全くその気配はない。かといってppになっても耳をそばだてる気配はないが、ずっとここにいてくれることは大きな喜びである。更にうれしいのはアマティの胴体はわたしの左足に触れていて体温が伝わってくるのもうれしい。
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わたしは12年間アマティを観察してきてここまでチェロに近づく要因に心当たりがある。きょうは練習を始める前からエアコンを入れていた。毛皮を着たアマティは部屋の中で最も涼しい場所を知っている(冬はストーブのまん前にいる)。だからアマティがチェロの下に潜るのはエアコンの吹き出し口直下だと言えなくはない。しかし、もしそうだとしたらここまで潜らずにそして頭をもっと左に寄った方が更に涼しいはずである。 だからやはりチェロも好きなのであろう!!と思うことにした。

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2024年5月15日 (水)

腰痛ベルト

きょうは腰痛のため一日中グダグダ過ごしたが午後になってちょっとお昼寝してから少し元気が出てきた。
チェロを弾こうとケースを持ち上げたら「イテテテ」。
そこで奥の手、もう何十年も使ってないがいつもリックサックの中で出番を待っていた腰痛ベルトを引っ張り出して装着してみると、チェロのケースがなんともなく持ち上がる。さっそく楽器を出して弾いてみるが「痛くないぞ、弾ける弾ける」と言うことでたっぷり楽しむことができました。
練習を終わってふと気付いたことはマテよ?「わたしのお腹とチェロのお腹はどちらが大きい?」だった。チェロにベルトをしてみてはっきりしたことはわたしの方が大勝だった。
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2024年4月26日 (金)

チェロとアマティ

アマティのチェロは数丁残っているらしいことは聞いたことはあるがここでは我が愛犬Amati君のことである(アマティはAmati家の名前を貰った)。
最近のアマティは年を取ってきたからか微妙にわたしから距離を置いているようで、しつこくするとストレスに感じると困るのでわたしも知らん顔をしている。
きょうわたしはいつものようにBachを弾いて練習を終えようとしたとたんアマティがソファーから立ち上がってわたしの元に来てバタッと倒れ「トーサン、もっとバッハを弾いて」と言わんばかりに寝転んだ。わたしの左足にしっかり体重をかけて・・・
わたしは左親指を痛めていたのでここ1〜2年殆どチェロを落ち着いて弾いていなかったが、ここ数ヶ月また再開し1からやり直したところだった。やっとアマティが安心して聞ける段階まで漕ぎつけたのだろう、きょうのアマティのこの要求はわたしには誰に誉められるよりも大変うれしいモノだった!!
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2024年4月21日 (日)

ナイロン弦 "OBLIGATO"

3/4にナイロン弦 "evah pirazzi" から"OBLIGATO" に4本とも張り替えた。明るく柔らかくパワーもあるステキな弦だが、張り替えて7週間も経つのに未だに弦が伸び楽器を出す度に調弦に手間取っている。
というのもわたしは左手の親指を痛めてペットボトルのフタも開けられない状態が長いのでこの糸巻きを左手で回せないのだ。いちいち右手に持ち替えて弦を張るかアジャスターで下に引っ張るしかないのだがこれが回しても回しても殆ど機能しないのがなかなか辛い。
その点同じPIRASTORO社のナイロン弦 "evah pirazzi" は一回張れば後は殆ど伸びないのが不思議。アジャスターも普通に効く。ちなみにオブリガートはADはナイロン弦だがGCはスティールでエヴァ ピラッツィはAはナイロンでDGCはスティール弦。
もちろん4本スティール弦でも銘柄によって伸びやすい弦もあるが1週間も使えば落ち着くのだが。
写真は Martin Stoss の糸巻きと力強く美しい渦巻き
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2024年3月21日 (木)

BACHの誕生日にBachが弾ける喜び

このところ左手親指の付け根が痛くあまりチェロを弾いていなかったが、今年になってかなりよくなってBachの無伴奏チェロ組曲を再開している。弾けば弾くほど楽しいのだが2時間上弾くとやはり痛くなるが、以前のように激痛は走らなくなった。
そんなことで弦を新しくしたし毎日ワクワクした気持ちで取り組んでいる。
3月21日BACHの誕生日に今年もBachを弾けてよかった。
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2024年3月 4日 (月)

チェロの弦を張り替え

現役の頃はチェロ弦は3ヶ月ごとに換えていた。その間コンサートがあればその都度新しい弦に交換していた。
しかし、左手親指を痛め練習時間が減り時には全くチェロを触らない(触れない)日々があったが最近再び弾きながらフと弦の交換したときの感動を思い出し張り替えることにした。
ネットショップを検索していると弦の値眼が驚く程値上がりしていて驚いてしまった。候補は今まで使っていたナイロン弦セットでエヴァピラッツイか前回は親指が痛くて糸巻きが回ずやむなくあきらめたオブリガートだが値段を見ると驚いてしまう。安い方のオブリガートのセット(45000円)にしたが、もうあのエヴァピラッツイの輝きのある音は買えないかも・・・ 
オブリガートの弦は張っても1週間経っても伸び続ける不思議な弦だがやっと落ち着いてきた。エヴァのような輝きはないが柔らかな上品な音がする。D線の響きがいいのはうれしいがC線はなかなか鳴らせない。もう少し弾き込まないと鳴ってこないのかもしれない。
とにかくスチール弦にはない柔らか豊かな音が魅力だ。また開放弦やフラジオレットの音が鳴らしやすい。さらに弓を駒の近くに持って行っても応えてくれる。まだわからないことだらけなので弾き込みながら注視してみよう。

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2024年1月 3日 (水)

弾き初め

弾き納めは例年通り大晦日の夜行うことができたが、お弾き初めはいままで元旦にやっていたが、今年は1日は忙しく2日も忙しく(体力が無くなったからか)3日にやっと余裕ができた。31日もそうだが今日も1時間ほど弾いたが左手は痛くはならない!
もうあまりムリして弾かなくてもいい。ゆっくり余生を楽しみながら、ちょっと痛くなったらすぐ止めて、もう少し弾きたいと思っても今止めて、もううまく弾けなくてもいい、ムリな指使いしなくていい。
さいわいチェロは今、気持ちよく鳴っている。1年で一番鳴る時季かもしれない。ボツボツやっていこう。Dsc05605

実は最近何となく「親指の調子がいいなぁ」と感じていた。写真の様に0.9mmの置き針を刺してある。写真では4本刺してあるが2〜3日ごとに押さえて気持ちいい所に張り直している。これがもしかしたら効いているかもしれない。P1040006

さらにほぼ年間を通して(真夏は暑いので省く)この指出し手袋をもう数年はめて冷やさない様にしている。当初は「クルマのハンドルが滑りはしないか」ワンコの💩が取りにくくないかとか色々心配したが、これもいい効果を出している気がする。P1040008

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2023年12月31日 (日)

弾き納めはBach

怒濤の1年間の弾き納めはやはりBach。左手はよくなるどころかさらに痛い場所が広がり、もはや回復を願うのはムリだと悟った。だからといってチェロを弾くのを止めるという決心は付かずだらだらしたチェロを弾いているがやはり最後はライフワークであるBachの無伴奏カザルス・トーベル版を弾き続けたい。
そんな思いから大晦日の弾き納めは久しぶりにBachの楽譜を引っ張り出した。しかし、最近白内障が悪化し老視も進みBachの楽譜を見る度打ちのめされる。特にこの版は音符や字や記号が小さく読みづらいが(楽譜と言うより解釈本なので)、来春白内障の手術をする予定なので改善されるのを楽しみにしている。
と言うわけで今晩は1番と2番をじっくり弾いて弾き納めとした。
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思えばこの1年間、いろいろなことがあり体や頭が着いていけない日々が続いた。
1月には妻の容態が悪化し要支援1を取得するがついでに申請したわたしは要支援2を認定されてしまい、週2回のデイサービスを受ける有様。
その後わたしは座骨神経痛が悪化し、歩くのに杖を突いたり起き上がるのに苦労したり辛い日々を過ごし、畳の生活からベッドの生活にするのを余儀なくされる。そんな日々を過ごしたが徐々に回復し要支援2は返納しなければならないかもしれないところまで漕ぎつけたが妻は様態が進み要介護が取れそうな状態。
秋になりアマティの大病の後、ネズミによる漏電やガス漏れ騒ぎでとんでもないことになっていたがそれもやっと落ち着いてきた昨日、アマティの殺鼠剤誤飲事件。もうてんやわんやの1年だった。明日からの新しい年、いい年にしたいものだ。そして又以前の様に毎日少しでもチェロを弾ける状態を作りたい。

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