シモバシラの花を見たくて!...
竜爪山にはたくさんの登山道があります。わたしがここ数十年使っている登山道は文殊岳への2つある堂白山直登コースの西側なのですが、2022年9月の台風15号でズタズタになり非常に危険な状態(このコースだけではないがここは特にひどい)。このようなマイナーな登山道(登りも降りも貸し切り)は復旧が全くされていないどころか一旦壊れた山道は年々崩壊が進む。
しかし、慣れ親しんだルートなので毎年使うが2024.1.7もアマティを連れて行ったのだが、彼は殆ど自力で登り(この箇所のみリードを付けてやったが)、帰りにわたしが滑落してからは急に気弱になった。(なお、この日の写真は帰り)
さて、11ヶ月後の今回もこの部分は更にひどくなり、他にも何カ所か崩壊が進み、すでに犬連れの限界を超えている感じ。この時点で帰りはアマティを背負って他の登山道を降りなければならないと覚悟をする。といっても今わたしの体力で30kgのアマティをオンブして下山するのはあまり現実的では無い。かって"Hana"を富士山頂からオンブして降ろしたのとは訳が違う。
と言うわけでおどしたりすかしたり、リードを引っ張ったりおやつで釣ったり、這這の体で全てをクリアし(おんぶ無しで)難所を超える。
アマティはこの岩を「降りられない」とわたしに訴える。通常ならアマティは自分で巻き道を見つけて先方で合流するのだがどう見てもここは無理。こういう場合はリードを繋いであげるのだが、先に降りたわたしはこのロープにつかまってアマティに近づくことができない。なぜならこのロープの支柱は宙に浮いているからだ。カーサンにも手伝ってもらいながらなんとかリードを付け「おいで」と言うと安心して下に降りて来た。今回このような箇所が数カ所あり、全てこの方法でクリア。
やっと難所を越えお地蔵さまに辿り着いた。今回は初めて「毎年お世話になりました、わたしもアマティももう2度と来れないかもしれません。今回が最後、無事に下山させてください」と声を出してお祈りした。
そしてやっと山頂。ここから静岡市が一望できるこの地(多分自宅も見えるハズ)に先代"Hana"が眠っている(一握りの散骨)。
山頂はポカポカ陽気で大勢のハイカーがお弁当を食べていた。
こんなに人がいるのにわたし達が通ったルートではだれにも会わなかった。
やはり山頂からの富士山はいいなぁ! そういえば遙か昔はこの辺り木が生い茂っていたので櫓が建っていてそこに登って富士山を眺めた。ふふふ、懐かしい、歳を取ったものだ・・・ わたしまもなく81、アマティまもなく13。アマティ、よく頑張ったぞ!
こんかいの竜爪山登山、道が壊れていたことは承知していたがこのルートでなければならない理由があったのだ。
この日のお天気予報でこの冬一番の寒さ、3度を示していた。静岡市内の標高は40mそこそこだから竜爪山1040m、標高差1000。気温は100m高度が上がるごとに1度下がるから山頂は-7℃ということになる(あくまでも大まか)。「よし、この日だ」としばらく前から決めていた(当日目が覚めて行く先が決まる最近のパターンとはずいぶん違うが)。
ということはシモバシラの花を見るには今シーズン初のチャンスと考えたわけである。しかしどうしたことだ!...シモバシラの群生地をいくつもチェックするものの全くない。ガックリして山頂に着いたら「あれあれ、なんということ」、足下に霜柱が咲いていた。かなり小さく貧相ではあるがあれだけ危険でハードなルートを取ったにもかかわらず見ることができなかったのにぃ!... でも、見れただけで一気に疲れも吹っ飛んだ。山頂でしか見れなかったということは予想ほど気温が下がらなかったということで予報を信じたわたしがバカだった。やはりわたしには[朝起きてからの行動パターン決定]がよく似合う・・・
わたし達の行動パターンは[山頂ではご飯を食べるだけ]。およそ20〜30分の滞在で下山にかかる。それは登山の目的が山頂踏破ではなく「花探し」だから長居はいらない。帰り道でも花を探さなければならない。が、いつもなら同じ道を見落としがないかチェックしながら下るのだが今回はもう同じルートは犬連れは限界。周遊のあまり変化のないつまらない直登ルートを何十年ぶりに取った。
このルートは確かに危険箇所こそ無いがスゴイ急登続きで降りも斜度があるから大変。
とうとうアマティが吠えて助けを求めてきた。彼はこの倒木を飛び越えようとしたがその先の高低差に驚き急遽倒木の下をくぐろうとしたのだ。が頭は通ったもののお尻が抜けず更にはその先の高度差におびえ困っていたらお尻と後ろ足がはまってしまったのである。これではさすがに困っただろう。わたしも大変困った。ここに戻るにはアマティの目の前に登り用につかまるロープが張られている。これがアマティを降ろすのに邪魔になるのだ。最終的にはわたしが登ってお尻を持ち上げ、藪を巻いて下に降りることができた。
アマティの嫌いな丸太橋。
でも今日は難なくクリアできました。あれだけ大変なセクションをクリアしたんだから、こんなのはなんともないよね!...
ムラサキの線が本日の歩いた周遊コースです(時計回りに回りました)。これだけ歩き回っても14時には自宅のコタツに入っていたから短時間でいい運動ができました。
登っていくと途中左に折れる破線が現れます。これをずっと下ると浅間神社にでます。長いですよ!...
| 固定リンク | 1
「登山犬 “アマティ”」カテゴリの記事
- アマティの災難(2025.02.09)
- この冬初の雪山遊び(2025.02.02)
- 富士山と湖とアマティ(2025.01.29)
- お誕生日おめでとう!!(2025.01.06)
- 遠回り初詣(2025.01.05)
「山野に咲く“花”」カテゴリの記事
- 節分に間に合った節分草(2025.02.02)
- 節分草はあと少し(2025.01.25)
- ハイキング初めは牛ヶ峰(2025.01.04)
- 壺に花を生ける(2024.12.24)
- 牛ヶ峰散策(2024.12.21)
コメント