猛暑酷暑の中で不思議な記憶
連日やっきりする暑さで、7月にやっと付け替えたエアコンをフル稼働しても室温はなかなか下がらない。やっと涼しくなったなと感じてもチェロを弾いているとジワジワと汗をかいてくる。そんな時である、遙か昔1960年頃(65年も昔の話)のチェロの練習風景を思い出して懐かしむ。
その頃のことだからもちろんエアコンなどは無くクーラーと言ったがそれも家庭用など無かった(もしかしたらあったかもしれないが庶民の家には無かった)。しかし練習しないわけにはいかなかったから窓を開け放して扇風機に当たって夏を凌いだ。それでもビッショリ汗をかくのだがそれがなぜか汗が左の肘に集中し大きな水滴となり床にポタリ、またしばらくするとポタリと落ちるなんとも不思議な感覚をわたしの左手の肘の皮膚が記憶していた。
そんなツラい練習を10年も続けやっとエアコンが買える状態になり(1970)電気屋さんにお願いしたら「部屋が大きいから(12畳)一般のエアコンでは冷えない」から三相交流200v電源を新たに引き込み大きなエアコンを稼働せざるを得なかった。しかし、それ以降はエアコンを入れると寒くなるほどで、いくら弾いても汗をかくこと無く快適に練習することができた。以降55年(2024)先月4代目のエアコンが稼働しだしたのだが(すでに100vの家庭用エアコン出現)これが今年の猛暑・酷暑でなかなか冷えない。まぁ、いくら冷えてもチェロを弾けば暑くなるのだが・・・
そんな時である「あっ、これだ、ぅわ〜懐かしい」となったのがエアコンの無い時代に味わったアレである、左肘に汗が溜まる不思議な現象。なんとまぁ、懐かしいものだ!...
それをついに写真撮影に成功した。この汗溜まりはチェロを正しい姿勢に構えると肘の角に移動する。
その皮膚感覚をわたしの手は覚えていた。
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