今年はとんでもないことが次々起こりさすがのわたしも老骨にヒビが入りムチも打てない状態、じっくり自身を見つめ直す間もなくまもなく新しい年を迎えようとする矢先だった。
30日、夜のお散歩から帰って(10時)、早くお風呂に入って寝ようと思った矢先、妻の悲鳴が鳴った。何事かと思って駆けつけるとアマティの口をこじ開け何かを取り出そうとしている。「ねずみの毒を食べてしまった」というではないか!... わたしも手を口に入れ取り出そうと試みたがすでに飲み込んだ後だった。
殺鼠剤は写真①で2cm四方の固形剤で何カ所かに設置してあるが、ウチには食いしん坊のアマティがいるのでかなり気を使って設置したつもりでいた。食べてしまった固形物は大きなガスストーブの裏側でアマティの口が到底届くはずもなかったものだった。しかし、何かの都合でストーブを動かしたらしい。その隙を突かれた。
わたしは一瞬頭が真っ白になったものの、22時過ぎにかかりつけの病院に行くわけにも行かず、以前畑の帰りに時々見かけた高松の動物救急病院に直行した(写真②③)。この間アマティは元気そのもので、公園で遊んだにもかかわらずまたお出かけできて喜んでいる風だった。
病院に着くとすでに4組の患者が順に診察を待っていた。ねずみの毒を喰った緊急事態だから順番を飛ばしてくれるのかと期待したが、どの子も緊急事態でありそれはできなかった。
22時15分、病院について23時診察・別室で処置23時20分嘔吐物を確認でき目視させて貰う。その後肩に点滴したあと55分にアマティを返され帰宅を許される。診察室に入るアマティは元気いっぱいだったが処置後のアマティはヘロヘロだった。
病院に着いた段階で夜間診療代1万円他、嘔吐処置、点滴にかかる費用、場合によっては血液検査和や胃の洗浄等をやることになると4万円以上になります。「カードはお持ちですか」との案内を受けたがあとで飲ませる薬代だけで当初の半分で済んだ。それでも大変な出費だがこれで命が救われれば安いものだ。ありがたいことだ。(10月にはアマティは10万円の治療費を費やしている)
さて、家に帰って飲ませなさいと言うクスリ、この診療明細を見ると活性炭30gである。かなりの量のスミ粉をどうして飲ませればいいのかと途方に暮れていると「まだコンビニが開いているからチュールを買って混ぜてやってください」と言われた。で、帰り道コンビニに寄るがチュールなど売っていない。3件目のコンビニでやっとネコ用のチュールを見つけたのでどのくらい必要かわからなかったが6本入り3袋を買い占め家に帰ってすぐに調合。しかし30gの活性炭に6本はあまりに少なく団子にもならない。アマティはチュールの匂いによだれをだらだら流していたが「ヨシ」をしても皿の中の真っ黒いチュールを見て首を引っ込め喰おうとしない。大好きなリンゴを擦ったり刻んだのを混ぜたりしたが喰わない。で、わたしはスプーンに取ってやり「どうぞ」と言うと恐る恐る食べ出してくれた。結局スプーンが成功して完食。やっと落ち着いて寝てくれた。
わたしがお風呂から出てくるとわたしのベッドによじ登りすでに熟睡していたからまずは安心して寝ることができのは2時近かった。
翌朝(大晦日)、朝起きてアマティに大誤りして抱きしめた。
あのとき喰ってすぐに気付いたからよかったが、気付かなかったら今頃はわたしは泣きはらしていたことだろう。写真のアマティ、どう見ても「とうちゃん、オレに何喰わせたんだ」と怒っているように見える。父ちゃんは父ちゃんで少し緊張感が足らん様にもみえるが「やれやれ〜」と安堵の顔である。
最後の最後までねずみに振り回されて年は暮れる・・・