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2023年10月29日 (日)

文化財の土間で"栗粉餅" を作りながら食べる会

わたしは甘い物好きなのだが中でも取りわけ好きなのが栗菓子で、その中でも栗粉餅はもっとも大好きな菓子だ。
たぶん2000年以前からこの時期中津川に通って冷凍ではない栗粉餅を探して食べ歩いていた。
そんな時、岐阜市に住む卒業生の母上(元栗粉餅職人)から「栗粉餅がそんなに好きならこちらに食べに来なさい」とのお誘いを受けたのが忘れもしない2009年11月3日だった。それ以来毎年母上の指導の下、栗粉餅を造りながら食べる会を行ってきたが数年前に母上が亡くなり、それからは追悼する会を兼ねながら教えていただいたノウハウを思い出してなんとかあの頃の味に近づけるよう頑張ってきた。

ことしもその時期が訪れ、栗粉餅を食べる会が催された。
朝7時に自宅を出て岐阜市の古民家に11時頃着くとすでに栗は茹でられ実は剥かれ餅つきは終わっている。あとはクライマックスの"裏ごし"。実はこの裏ごし器が重要なのであって、もちろん馬の尻尾の毛を極キメ細く編んだもので万一これが壊れた場合入手困難かもしれない。
この裏ごし器に栗を乗せてヘラで擦り付け下に落としたものが写真の美しい富士山である。これを栗粉と呼ぶ。Img_4008

次なる作業は餅を小さく丸め、箸を使って栗粉の中に入れまとわせる。わたしはこれを「栗粉を着せる」と言っている。そしてここからが本番、着せると即座に手渡され栗粉餅を口に放り込む。すると栗粉は「しゅっ」と解け消えてなくなり、栗の香りと甘みと餅だけが喉に残る。あぁ、この快感や何事にも例えられないおいしさ!!
3人で3つずつ立て続けに食べるのに60秒。ここで栗粉の神通力は朽ちもはやこの後は普通の栗粉なので、ここからお土産用の栗粉餅の制作に入る。裏ごしは計5回するのでこの快感は15個分は味わえる。このためにわたしは静岡からやってくると言ってもいい。Img_4011

これが土産用の完成品。「しゅわッ」は無いが充分いける。
帰る途中、岡崎にいる息子家族に手渡し翌日早朝に娘家族に渡す。例年行事となっているのでマゴたちも首を長くしてこれを待っていてくれる。
Img_4015

詳しいレシピは企業秘密なので書けないがこの作業場がスゴイので記しておきたい。場所は岐阜市の伊奈波神社近くの文化財となっている町家の土間。最近土間を見ることもめっきり少なくなってきたが大変便利な作業部屋である。Img_4003 Img_4004

今年も「栗が口の中で解ける」というすばらしい体験を喜びながら終えることができた。十数年続けてきたこの機会も寄る年波には勝てない。片道4時間のドライブも昔なら何のことはなかったが、魔法のレカロシートをしても腰痛から逃れられなく翌日も痛さを堪えてへっぴり腰でしか歩けなくなっている。加齢はこんな喜びまでもわたしから奪うのか?

 

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