第49回木曽音楽祭
この地は元々は木曽鈴木ヴァイオリンの工場があったりと音楽への関心が高かったのだろうが、こんな田舎町でこんな地味な曲目で4日間毎年会場を一杯にする音楽祭が他にあるだろうか。(もしかしたらスズキメソドの鈴木 鎮一も関係者か)
曲目も作曲者もわたしにとってはほとんど知らない弦・管の混じった三重奏から七重奏までの小編成のアンサンブルだけで構成されたプログラムで通している。
そんな音楽会も今年で49回目となる木曽音楽祭、諸般の都合で3日目のプログラムしか聞けなかったががこの日のプログラムの作曲者はFranz Berwald:大七重奏曲 変ロ長調、August Klughardt:葦の歌 op.28、Franz Doppler:ノクターン op.19、Max Reger:クラリネット五重奏曲 イ長調 op.146 の4曲。わたしはどの曲も聞いたこともない作曲家だしもちろん曲も知らない。毎年こんなプログラムだから曲目によって日程を決めるのではなく予定によってプログラムを決めている。それほどどのプログラムもすばらしい曲目であり演奏もすばらしい。すなわち「どれを選んでも間違いない」というか連泊して全てのプログラムを聞きたい(わたしの友人も全曲を聴きに来ている)。
写真は14時開演のホールの様子。
駐車場は一杯になりバスが横付けし観客が集まり出すと外庭で管楽器の演奏が始まる。これが開場の合図。
さて、ことしは少し様子が違った。わたしは上記の曲目を聞くために座席についてその2曲目(クルックハート作曲 葦の歌 op.28)を聞き終わったとき、「もうこれ以上なにも望まない」、「このまま帰ってもいい」という感動に溢れ動揺した。(演奏 Ob.古部賢一 Vla.村上淳一郞 Pf.津田裕也)
休憩時間、慌ててプログラムに目を通すが文字が小さく薄暗い会場ではまったく読めない。後日気がついたがこの曲にはレーナウの「葦の歌」という連詩が添付されていて、それも大変興味あるものだったのでここに転載させていただく。
というわけで今宵もまた大変有意義な体験を楽しませていただいた。
帰りは登り道で20分程かかるが心細くテントキーパーをしているアマティのもとに薄暗くなりかけた道を急いでキャンプ場に帰った。
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