登山犬 "アマティ"
きょうはヤナギランが目的で来たのですが、あの惨事では気持ちの整理が付かず迷っていたけどいくら何でもこれで帰るわけにはいかない。「勧行峰 稜線の大自然に触れて帰ろう」と言うことになりさらに奥に進む。
駐車場にクルマを置き膝を痛めたカーサンはわたしの2本ストックを使って歩き出す。「せめて井川峠までガンバレ」というのだが途中で断念。カーサンをそこに置いてアマティと峠に向かう。途中アマティはカーサンが心配で振り返り振り返り進むので「よし、カーサンの所に行ってこい」というとスッ飛んで下り、再び安心した顔つきで戻ってきたのでそのまま進む。ただ、踏み跡は薄く所々以前整備した階段様の木々を目当てにやっと井川峠に辿り着く。
2枚の写真は普段自撮りなどしたことの無いのに無理矢理撮った写真(これ以上腕を伸ばすとシャッターが押せない)。
もみの木の原生林の中は美しく涼しくおいしい空気が流れていた(ここが熊の寝床でもあるのだが)。
この大自然の中にいるアマティは大変美しく頼もしい"相棒"でもあった。先代の登山犬"Hana"は600山以上を制覇したどこに出しても恥ずかしくない登山犬だった(愛犬雑誌Retrieverに何度か掲載された)。アマティも当初は"Hana"に負けない登山犬"Amati"として育てていたが、アマティがグングンその力を付けていく傍らわたしの体力は落ちる一方でとてもアマティについて行くことすら出来なくなってしまったので、"登山犬"の称号を外し単にアマティと呼ぶようになったのだった。
美しい森の中、わたしが先に下り下から「来い」と声を掛けスッ飛んでくる姿を写真に撮りながら降るのはお互いにとって楽しい。普段なら登山道上でそれをするのだがここは何度か来たことがあるし方向は頭に入っているのでルートを外れて楽しんでいた。
原生林の中を縦横無尽に走っていたら「あれ、わたしの方向感が狂ってしまったぞ!」別に盲滅法降りていってもいいのだがそれも歩きにくいので「アマちゃん、道に迷っちゃったよ〜」と言いながらルートを探していたらそのうちアマティが予期せぬ方向に一目散に走り出した。「アマティ、どうした?」と言って追いかけると何も言わずに(ワンとでも言ってくれればいいのに)立ちすくんでいるのを発見。やっとそこに追いつくとそこには登ってきたルートが見えていた。
このとき「う〜ん、やっぱりこの子は登山犬だよな、オレのいい相棒だ!」と思った。
話はまだ続く。アマティに「カアサンは?」と聞くと一目散に駆け降り見えなくなった。わたしは急いで後を追うとやはりさっきと同じように立ち止まっている(ワンとでも言ってくれればいいのに)。おやそこはさきほどカーサンと別れたところだ。そこでアマティに「カーサンはクルマの所にいるよ」というと再びわたしを置き去りにし、降ってしまった。やっとのことでクルマの駐車場に降りたらアマティはカーサンに水を貰い寝そべっていた。
今起きたことをカーサンに報告し「いい子を持った」と喜び合った。
アマティ、なかなかやるねぇ!
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