とろろ芋
静岡はとろろ芋の産地で特に丸子の丁子屋が有名である。ただ、丁子屋を含め今のとろろ芋は栽培芋を粉末にして年中提供できるようになっている。さらに"とろろいも"の名称は余り使われず。自然薯とか山芋が使われる。
わたしの若い頃は山芋の栽培はまだ無く、喰いたければ自分で山に堀に行くしかなかった。幸いわたしは食い物に弱いので山登りに飛びついた。あの当時は山のどこにでも山芋は生えていたが,今は探すのがとても難しい。特に掘った後の穴を埋めずに帰ってしまう輩がいて社会問題になり,地主もうるさくなってから芋掘りはやめている。
わたしの子どもの頃から父の好物だったとろろ汁はしっかり受け継がれている。父がすりこぎを回しわたしがすり鉢を押さえる光景はこれを食う度に思い出させる。
うちはとろろに味噌汁を混ぜて汁を作る。天然の山いもは粘りが強く作るのもおたまでよそるのもとても大変。
これはとろろ汁を作る前のとろろをそのままマグロにかぶせた"やまかけ"。これぞ山いもの最高傑作で、山いもの味と海の味と谷川の山葵の辛さが入り混じった最高のご馳走。いうなればこれを喰いたくてクワを担いで山に登る原動力である。 
もちろんこれらは自分で掘ったのではなく買ったものである。この時期の土日だけ安部街道の道端で店を出しているご夫婦がいる。おそらくご主人が山で掘ってきたのではないかと思う。大変な思いをして掘ってきたんだからいい値をしているがわたし達が買ったのはこれらよりも安いやつで2人で充分楽しめる(2つのとろろ料理で1本分)。
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