ベルギー駒とフレンチ駒
チェロには2種類の駒があります。フレンチスタイルとベルギースタイルです。写真左がフレンチで右がベルギーです。同じように見えますがフレンチの方がややいかつい感じがします。真ん中の穴はハート型だけどベルギーの穴はまが玉みたいな・・・
いままでわたしのチェロにはベルギーを使っていました。
でも、なぜか急にフレンチがほしくなって作って貰ったのです。
駒は上手に使えば壊れるものでは無いので、新しく作るとなると一大決心です。今の駒に不満があるのならともかく、新しく作った駒が果たして気に入るかどうか、作ってみないと解らないからです。それでも今までのベルギーの駒のA線の高さが6mm弱とやや低く感じるようになってきました。年老いたわたしには低い方が弾きやすいと考え数年はそのまま使っていたのですが(これはいままで4つある内一番高いヤツ)、音色が今ひとつな気がしてきたのです。そんな訳で一大決心をしました。
次の写真は新旧の駒をチェロの上に重ねて立ててみました。新しいフレンチは6mm+ですが、古いベルギーがスッポリ手前に入り込む感じです。この写真で両駒の体積がわかりやすくなると思います。
さて、問題は音色の違いです。あきらかにフレンチの方が太く密度の濃い音がします。しかしこれは形態から来るものか、あるいは僅かではあるけど駒が高くなり弦の張力が増した結果かはなんとも言えません。それに出来立てですから暫く弾き込んでから結論を出すべきでしょう。
ただ、高い駒は弓の圧力を加えればそれに応えてくれます。でも、老体の左指はそれに対応出来ません。楽器を受け取り時にこれでも少し削って低くして貰ったのですが、もう少しだけ削って貰った方がいいかなぁ。冬まで待った方がいいかなぁ。
駒やベグやテールピースなどは消耗品(特にテールピースやテールガットはよく壊れたり切れたりする)だけど、駒に関しては気をつけていれば何年でも使えると思っていたが、どうやら経年で低くなっている気がします。若干の反りはあるものの、50kgもの張力で押さえつけられる駒ですから圧迫されたり縮んだりしてるのでは無いでしょうか。新調は正解だと思っています。
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