土砂降り山行 〜オオキツネノカミソリ〜
山を甘く見たというか、魔が差したんでしょうね!... 早く見に行かねば終わってしまうと焦って竜爪山に見に行ったんです。その時点では青空の酷暑だったので、まさか雨に降られるとは思わなかった。とは言えこの時期天候は不順で雨具は当然ザックに入れておくべきなのは百も承知。しかし、体調の悪いわたしは、①クルマで林道を行けば登山口から30分で群生地まで行ける ②ルートは杉林の中なので、少々の雨では濡れない ③予想では2〜3日遅れたので、ガスが出ていれば雰囲気がいいなぁと思っていた 等の理由から荷をできるだけ軽くし、膝のサポーターと股関節のサポーターそしてバカチョンカメラ、自分の水とアマティの水をボディーバッグに入れ、頑丈な2本のストックを持って臨んだ。クルマをデポしたときにポツリポツリと来たが、まぁ、こんな雨は想定内。ここから30分だ‼濡れてもたいしたことは無い!...ということで登山開始。ところが雨足はかなり強くなり、杉林が切れる時点では本降りとなる。
やっと群生地に着いたのはわたしの足で30分。足腰だけは強いカアサンは20分位で到着。アマティはわたしが遅れるので気になって仕方ない様子。何度も何度もわたしの確認に降りてきた。
さて、群生地は小降りになりカメラで写真を撮れる状態になったので、足下はツルツルだが構えることができた。今年は5日が見頃だと踏んでいたが、案の定少し遅かったけど、苦労の甲斐があったというものだ。
花は雨に打たれた形跡があるから、朝からひどい雨が降っていたのかもしれない。
時々このようにガスが漂うと雰囲気がよくなり、アマティがかっこいい。
アマティが着ているのはカッパでもジャケットでもバスローブでも無い。RUFFWEARのスワンプクーラーというもので、濡らしてから着せ、気化熱で冷やし犬の体温を下げる優れもの。今時の山行には欠かせないものだ。今日はこれが必要なほど暑かった。
アマティははしゃいでこんな所で走り出してしまった。
さて、悲劇は帰り道で起きた。わたしは膝と股関節をかばいながらストックを頼りに歩いているのだが、最後の登り口で足が滑りもがこうが這いつくばろうが動けなくなってしまい、挙げ句の果ては泥の中に滑り落ちてしまった。アマティはすぐに駆け寄ってくれたがカアサンはサッサと下山に向かっている。とうとう「助けて〜」と大声を出したら聞こえたようで戻ってくれた。もう全身泥だらけ・・・
その後も雨足は強く、泥で汚れたズボンやシャツやテブクロは雨で流されきれいになる始末。早くクルマに戻りたいけど軽登山靴のヴィブラムソールは用をなさない。
クルマに着いたときには全身ずぶ濡れというか裸になってシャツを絞らねば着ていれない状態。ズボンを脱ぎパンツ1枚と絞った肌着で運転を始めたが寒くて風邪を引きそうなので最後の手段。かと言って裸で運転するわけにも行かず濡れたシャツを脱ぎ捨て代わりに下山したらアマティを水あびさせようと吸水性のバスローブを持っていたので着てみたら「おっ、なんとかなりそう」と言うことでアマティに借りてわたしが着る。それでも寒くてエアコン温度を34度にして暖房を効かせて家まで辿り着くこととなった。
【教訓】この時期山に登るには雨具を持たなくてもクルマに着替えだけは積んでおけ!...
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