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2022年6月13日 (月)

4DX トップガン

先日、娘が来て「トップガンがすごく面白いから見てきな!」というのだが、映画は好きではないからと言うのに(中学生の頃は毎週見に行ったこともあるが)「冥途の土産だよ」と言われて、冥途の土産と言われると「う〜む、そりゃしかたないなぁ」と無理矢理沼津の(県内では沼津のみ)4DXシアターの予約を入れられてしまった。(料金はわたし持ち)
というのも、わたしのおじいちゃんは幅広く商売をやっていた人で、七間町に映画館も経営していた。無声映画の時代である。わたしの父はそこの専属の弁士や楽士のヒトにかわいがられて育ったのだという。
そうなると、今の最先端・まさに将来の映画館について父やおじいさんに「報告する義務があるなぁ」と重い腰を上げたのだった。
何十年前か「トップガン」という映画がはやったことは何となく覚えている程度で、映画館でもTVでも見たことはない。もともとわたしは武器が好きなのでモデルガンやナイフは今でもコレクションをしているから、娘からすればまたとない映画に映ったのだろう。
さて、最近の映画はスクリーンから飛び出してきたり振動が伝わってくると言うような話は聞いたことがあるが、全く知識を持たずに老夫婦2人が出かけたのである。

Img_10862

映画が始まるなりいきなりイスから滑り落ちるほどの衝撃を受けた。そのときやっと「あぁ、これが4DXなのか」と気付いた。戦闘機が飛んでいる間中ものすごい轟音と共にイスにつかまらざるを得ないほどの振動におったまげた。「やいやい、これはとんでもないところに来てしまったワイ」(おそらくカアサンはその数倍は驚いたと思う)。
多くの皆は80近い老夫婦がこの映画を見てどう感じたか興味があるだろう。確かに映画館でこんな振動を体験するのは驚いたが、わたしの感想はこんなものではまだまだ手ぬるい。イスに縦振動・横振動・上下振動はあるものの斜め振動と揺れが無い。戦闘機が傾いてもただまっすぐ座っているだけである。写真のポスターは戦闘機がひっくり返って飛んでいる姿だがわたしはイスの上でまっすぐ座っているだけでGも横Gも感じない。4DXがここまでだったら、そこを押さえないとまだまだ未来の映画館とは言えないな!... と思うのだが・・・
わたしはかってオフロードバイクやオフロードサイクリング、オフロード四駆を楽しんできたが、やはりGを感じないとね!... それに、この程度の振動ならディーゼルエンジンの振動と大差は無い。
そう、映画を見ながら床屋さんを思い出した! 髭を剃るために背もたれを倒すとイスの中に仕込まれた背中のツボを刺激するマッサージ機。映画館のイスもアレにしたらどうだろうか?
そしてその後もっともエラいことに遭遇したのだ!... わたしは前立腺肥大もあって頻尿気味なので映画が始まる直前に用を済ませたのだが、なんせ2時間微振動刺激されっぱなしである。これにはいささか参ってエンドロールを待たずに妻を置き去りにして外に出た。ふぅ!
というわけで、さて、おじちゃんやおとうさんになんて報告しよう!? あの人たちはわたしが墓に入ったら寄ってたかって「おい、今の映画は進歩したか?」と聞くだろうな! さてさて、困ったものだ!... 「うん、今はスクリーンの上手と下手の弁士と楽士の席は無く、そこもスクリーンになっていてその三面が映像で繋がっているんだよ」と言って解って貰えるかな・・・

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