「理論的実践的チェロ奏法」(上)
捜し物をしていたら貴重な資料が出てきた。Casalsの高弟だったアレクサニアンの著書を東京大学管弦楽団が翻訳し海賊版として出版したもののようだ。
少なくともわたしはアレクサニアン著「理論的実践的チェロ奏法」という書物はこれしか目にしたことがない。ただ、アレクサニアンはBACHの無伴奏チェロ組曲全6曲の解釈本(楽譜)を出版しているので、CasalsのBACHを研究するのに欠かせない1冊である。
ところで、この本だが東大オーケストラのチェロパートの団員が自分たちの為に翻訳したのでは無いかと思っている。さすが東大だと思う。1967年に非売品として印刷したモノを1970年にコピーしたのではないだろうか。そしてその後わたしの手元にいつどこからやってきたのか皆目記憶がない。1ページ目に[K.sakurai]とサインが入っているが、桜井さんという方の記憶はない。文中何カ所かアンダーラインが付してあるがこれは桜井さんの筆跡かと思われる。
本書はスケールやBACH無伴奏の譜例を元に基礎的奏法を丁寧に述べている。
1ページ目の[序]はCasalsが書いている
最後のページは76で編集責任者の名前が載っている。タイトルに(上)とあるが(下}は手元にはない。この冊子には表裏の表紙はなくいきなり1ページから始まり76ページで終わっている。
説明と譜例が別のページになっているので見にくいがだれでも知っている譜例なのでわかりやすい。
1970年はわたしは大学を卒業しているので、この冊子の持ち主はわたしより若い方と思われる。貴重なものなのでお返ししなければと思うのだが・・・
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