残されたライフワーク
全てをリタイヤしたのは72歳(6年前)だった。この頃はまだ体力も気力も充実していたしアマティも6歳で元気な盛りだったから、このままクスブルわけにはいかなかった。
そんな時にリタイヤしたらゆっくり取り組みたいと思っていたことが4つあった。それがわたしの最後のライフワークとなるはずだった。
①アマティを山に連れて行き思いっきり野生を味わわせること
わたしは登山歴があるので人が登らない山をたくさん知っているから気兼ねなく犬連れ登山ができた。
②野の花・山の花を追いかける(アマティを連れて)
花旅の経歴も長く何時何処で何が咲くかの情報が整理しきれないほど溜まってしまったが、なんとその間に植生が変わり(地球温暖化が進み)データーが狂ってきているが、それにもめげず新しく書き直す作業が残っている。
③車中泊北海道旅行は以前から何度も行ってきたが、リタイヤすれば1ヶ月以上の旅行も可能である。旅行や滞在が飽きるほどゆっくり回りたかった夢が、何度も実現した。しかも犬連れ登山と花旅を併用しての長期旅行ができた。
④バッハの無伴奏チェロ組曲のカザルス版(トーベル版)が発売され、その内容に驚き、なんとしてでもこの版で勉強したかった。
これら4つの中で①〜③はほぼ思い通りに運んでいるが、④番はまだ芽が出だしたばかりのいま1番の肝心事。
数年前から取り組んでいるのだが6番のプレリュードで親指の第3関節を痛めてチェロが弾けなくなり、この2年間はプレリュードを封印してきた。この曲は本来5弦のチェロのために書かれた曲なので4本弦のモダンチェロで弾くには左手親指に過度な動きを強いられている。それを以前は弾けたからと思って若い頃の気持ちになってムキになったのがいけなかった。考えてみれば若い頃はフルニエ版で弾いていたので右手も左手もこれより楽に弾けたことへの配慮が欠けた。特に21〜26小説なのだが•••
最近になってやはりどうしてもこの[天上の音楽]を弾きたい気持ちが大きくなり、情報を掻き集めて指に良さそうだと思われることは全部試して、スパイラルテープやサポーターが意外と良いことに気づく。さらもこの2つを併用してなんとか弾けるようになるまで漕ぎ付けている。
残された人生、1番から6番までカザルスの解釈で弾き切って閉じたいものである。
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