ボウ・グリップなるものを見つけた
まずはこの写真。愛用のA.VIGNERON A PARIS 。チェロ弓の元の部分である。本来は6角形になっているのだが、擦れて擦れて丸いを通り越してまっすぐな棒になっていない。この弓が制作されておよそ130年。そのうちわたしが60年使っている。わたしが買った当時からこの部分は6角形をしていなかったから、非常に重宝して使われてきたものだろう。
この部分はもっと衝撃的である。毛箱を取ってみるとちょうど親指の爪が当たる部分がこのように削れているのだ。130年間、毎日使われているとしたら無理のない話だ。「弓は消耗品である」という話しも頷ける。
こんなオールド・フレンチボウなのでわたしは昔からゴムや皮を使ってプロテクターをいろいろ考えたが、ここ20〜30年は次の様に8mmのゴムチュウブに落ち着いている。
少なくとも親指が当たる部分だけは保護しようとしているのだ。
先日来、弓の持ち方の矯正に何かいいものはないかと探していたところこんなものを見つけてビックリした。実はこの形はわたしが何十年か前に親指と2,3,4,5指が当たる部分をカバーするために考案したプロテクターと形がそっくりなのだ。
これはゴムでできているが、わたしは皮を接着剤でつないでこのような形に作って使用していた。
早速取り寄せたら①ヴァイオリン、ビオラ、チェロ共用なのでチェロ弓に取り付けるにはちょっと大変だがピッタリ付くからブレはない。②薄いゴムなので破ける心配がある。③汗をかく部分なので劣化が激しいかもしれない。④ゴムがスッポリ被さってしまうのでその中でどういう変化が起こるのか心配。
などの問題点もあるが、心配している摩耗による弓の保護には効果がありそうなので、しばらく使ってみようと思う。劣化や毛の張り替えで引っ張ったりしたら長くは持たない気がするが・・・
できれば通気性のある皮で作ってほしいものだ。
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