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2020年6月 4日 (木)

チェロとアマティ

「チェロとアマティ」なんてタイトルで書き出すと「あれ? アマティのチェロなんてあるのかな?…」と思うかも知れないが、どうやら現存するらしい(ニコラ、アンドレア)。
どんな音がするのかぜひ弾いてみたいものだがそれは置いといて、これはわたしの愛犬“Amati”の物語である。
この子は生まれたときからチェロの音がするお宅に育ち、生後3ヶ月でチェロ弾きのわたしの家にやってきた。チェロの音色を子守歌として育ち、いまや8才半を迎えたチョコレート色のラブラドール・レトリーバーである。
だからだろうか、この子はチェロのどんな音にも反応を示さず(チェロは柔らかい優しい音がするが、それだけでは無く荒々しく力強い音もするのだが)、うるさがる様子も遠吠えをすることも無く、わたしがチェロを弾き出すとこの部屋に入ってきてくつろぎ始める。その姿は余りにも可愛らしく更に嬉しい。
チェロにここまで近づくと、耳のいい犬のことだから弓に塗った松ヤニが飛び散る音や、松ヤニでスチール線を引っ掻く雑音もビンビン聞こえてくるだろうし、時には音程が外れたり音がかすれたりしても怒らずにおとなしくしていてくれるだけでありがたいことである。
わたしが一日の練習を終え、4本の弦にこびり付いた松ヤニの粉をタオルで拭き取るときに[ギャッ]というけたたましい音がする。わたしにとってはこの雑音は「さぁ、今日の練習は終わり」という気持ちの切り替え音であり大好きな音なのだが、弦楽器をやらない人には全く理解できないらしい。
ところでアマティは、この音にだけには反応し、ピクッとしてわたしをにらみ付けたあと「さて、トウチャンと遊んでやろう」と思ってか、立ち上がってわたしにまとい付く。
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