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2019年2月24日 (日)

青春小説だけど…

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チェロ仲間から「この本を読んでみて」と渡された「船に乗れ!」

わたしはこどもの頃から父が持っていた文学全集を引っ張り出しては読破していたが、以外と早かった老眼鏡のお世話になり始めてからは本を読むことがおっくうになり、必要最小限の読書しかしなくなった。視力がずば抜けてよかったわたしはレンズを通した文字になんの反応もしなくなってしまったからだ。

だから「船に乗れ!」もあまり気が進まなかったし、読み始めてからも「なんだ青春小説か」と思いながらもチェリストを目指す中学生の内容に、グタグタとメガネを取り替えながら読み進んでいた。

そのうち次の一節がでてきた。

「お腹のあたりにずんとくる低音から、空気になって空へ抜けていくような高音まで、アルペジオを一気に駆け上がり、メロディのかけらをかいまみせると、またアルペジォに戻っていく。その繰り返しがえんえんと続いた。16分音符の他は休符ひとつ、和音ひとつない。単なるアルペジオの羅列のようでもある。けれどもそれは同時に、単旋律でパイプオルガンのように豊かなハーモニーを浮かび上がらせる魔法のような音楽…」

はは、これはバッハの無伴奏チェロ組曲1番のプレリュードだ!

こんな表現が出てくる度にどんどん飲み込まれて藤谷 治の世界にのめり込んでいった。

主人公の津島サトルは中学1年生にチェロを始め、音楽高校3年間のチェリストを目指す青春とその後の挫折。

わたしは高校1年からチェロを始めたので若干の違いはあるものの時代背景もほぼ同じこともあってあまりにも被さることが多く、読みながらも自分の青春時代を思い出して喜んだり苦しんだり、すっかり飲み込まれて一気に読み切ってしまった。
III巻の最後にニーチェの言葉「船に乗れ」が出てきてホッとして久しぶりの読書を満足して終了した。

 

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