「からたちの花」が散った
まもなくからたちの花が咲く時期だが、わたしの大事な大事な心の糧となるからたちの花が散ってしまった。
わたしの今あるのは小学校5・6年に受け持たれた新井安先生の影響がすごく大きい。先生は軟弱でシャイなわたしに自信を持たせてくれた大恩人である。
新井先生はわたしたちの卒業間近に教室で山田耕筰の「からたちの花」を歌って聞かせてくれたことがある。その素晴らしさがずっと今まで心に響いていたが(その後クラス会等で何度か歌って貰った)、先日100才にして2度と聴くことができなくなってしまったことを知った。
葬儀の前日、わたしは夜中に起き出して楽譜棚をゴソゴソしだし、ついに「からたちの花」の楽譜を見つけた。
当日、わたしは楽器を担いで会場に駆けつけ、ご親族に「入場でも退場でもいいから何処かでチェロを弾かせてくれ」と押し売りし(こんなことはいまだかって初めての試み)、司会の方が「弔辞の中でやりましょう」と言うことになり、最後の6番目で弾くこととなる。
すると、弔辞の何人かが「新井先生のからたちの花」のお話が披露され、「そうなんだ、皆がこの歌に感動されていたんだ」というお話のあとわたしがいきなりこの曲を弾き出したから、急に後からざわめきや嗚咽が聞こえだしオドロキながらも弾き切った。
そんな訳で参会者に喜ばれ、精進落としではアンコールを弾かされたいへんだった。
すると、弔辞の何人かが「新井先生のからたちの花」のお話が披露され、「そうなんだ、皆がこの歌に感動されていたんだ」というお話のあとわたしがいきなりこの曲を弾き出したから、急に後からざわめきや嗚咽が聞こえだしオドロキながらも弾き切った。
そんな訳で参会者に喜ばれ、精進落としではアンコールを弾かされたいへんだった。
参会者の中の某校長先生(お名前を存じ上げないが[満]とあった) が即興で創ってくれた句がこれである。
師を偲ぶ
チェロの演奏
春惜しむ
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