わたしのMTB [KLEIN] 〜 Fire Bird 〜
ランドクルーザー、イーハトーブを乗り継いで最終的にたどり着いたのは山岳サイクリングでした。
山岳用自転車の3代目がこの [KLEIN]のfire bird 号です。
写真は1991年(47才)の夏でした。
その後1997年、先代犬黒ラブの“Hana” を飼って以来、もっぱら犬連れ山行と化してしまいました。(憧れの犬連れ自転車山行はムリでした)
4WD、トライアルバイク、MTBの流れは犬連れとは言うもののとうとう登山靴を履いての登山となりました。その際、共通する目的地は[花の咲く山]だったことは言うまでもありません。
さて、その後のMTBですが、20年ほどほとんど顧みられず倉庫に眠っていたのですが、マゴにあげる決心をしました。
| 固定リンク | 0
「山岳サイクリング」カテゴリの記事
- 今朝のドシャブリ散歩(2024.03.29)
- 今日の富士山(2023.11.19)
- 医者通いに自転車を・・・(2023.03.09)
- 俵峰の氷瀑(2023.02.06)
- 折りたたみ式ミニサイクル[Panasonic / Traincle]復活(2022.07.17)
「“こだわり”特集」カテゴリの記事
- 今日の富士山(2025.02.05)
- 別荘生活に別れ(2025.01.25)
- 臨時認知機能検査(2025.01.20)
- まごまごする日(2025.01.02)
- 新年 おめでとうございます(2025.01.01)
コメント
ああ~いい男っぷり!あのころの若さに戻りたい~
クラインは当時の憧れでしたね。買ったその日にボクの家まで見せびらかしに来たことをはっきりと覚えてますヨ。
ボクのリッチーウルトラも今では孫の通学用に変わり果てました。あと1台、山下り専用バイクがありますがもう体力的に担ぎ上げることが無理です!
投稿: 剣持 | 2016年11月 6日 (日) 23:17
剣持さん
あの頃が懐かしいよね〜!
あんな青春は2度と戻ってこないことが今になって理解できてくる。
まぁ、今にしかできないことをやるしか無いですねぇ。
ただ、足腰が弱ってやりたいことができなくなってきたのが現実ですが!
投稿: yopi | 2016年11月 7日 (月) 17:27
こんにちは
いかがお過ごしでしょうか
3000m峰の直下では紅葉の始まりが見られました。
貴方様に憧れて赤石岳自転車山行に挑戦するとコメントさせて頂いたケンタロウです。
無事に下山してまいりましたのでご報告いたします。
結果的に成功させることが出来て感無量で御座います!
しかしなが、それはそれはひどい目にあいました。
今までで一番辛く苦しい山行となりました。
以下、勝手ながら詳細報告をさせていただきます。
当時を懐かしく思っていただければ幸いです。
私、1985年生まれの36歳です。
私の自転車は最近の下り系のオールマウンテンと言うもので
クロモリフレームにフロントサスペンションに加えて29インチの大口径タイヤとなっており重量は16Kgととても重く担ぐことが想定されていません。
なので少しでも担ぎやすいようにとウレタン緩衝材で養生したりと異質な見た目となっています。
メーカー名:productionprevee(アンドラ公国製)
車体名:SHAN-GT
9/26 1日目 曇り→雨
時刻0215畑薙湖(沼平無料駐車場ゲート)より出発
車のカギをかけ忘れたのに気付き、ゲートに戻り30分のロスが発生
序盤からいきなり失態です。
登山口までひたすら暗闇を漕ぎ登山口を通り過ぎてまた引き返す。
またしても失態です。
時刻0420椹島の登山口
ようやく登り始めるがいきなりの階段の急角度に面喰います。
私の自転車はフレームに頭が通らないので、ダウンチューブを首と肩に乗せて担ぎます
足腰の余力はあるのですが、肩の筋肉が悲鳴を上げます。
すれ違う人から皆に変態扱いされます。
3時間担ぎ続けたあたりから自転車の重みで首の血流が悪くなり初め、たまに意識が飛びそうになります
序盤の急登がゆるんだあたりで雨が振りはじめ雨衣を着こみますが、雨衣で体温の放熱がうまくいかなくなり急失速します。
おかしな睡魔にまで襲われ始め何度が倒れそうになりました。
歯を食いしばり登り続けますが、両足のかかとの痛みに気づき靴を脱ぐと
両足のかかとに豆が出来て既に破れていました。
もうめちゃくちゃです。
もっていたかかと用の絆創膏で難をしのぎました。
あのお方はよくもこんな所を自転車を持って登ろうなんて思い立ったなと何度も思いました。
やがて歩荷返しの急登が現れました
もう私はゾンビの様な状態で1歩足を出すたびに3回は深呼吸をしてうめき声をあげている次第です。
でも簡単に諦めるわけにはいきません。
貴方が30年前に自転車と共に見た赤石岳山頂からの景色を私も見てみたいの一心です
雨はますます強くなりやがて赤石小屋が現れました。
時刻は1115です
登山口から約7時間掛かってやっと到着しました。
1日目で荒川小屋か赤石避難小屋まで行こうと考えていたので未熟です。
早いですが雨が激しく身体のエネルギーも、もうありません
赤石小屋に留まることにしました。
中には既に登山者が1名居りましたので談笑に浸り休息しました
やがて雨風がさらに激しく頂上にいた登山客が3名雪崩込んできました
風が凄すぎて命の危険を感じて急いで降りてきたと言っておりました。
無理して山頂を目指さなくてよかったです。
この日は16時にはもう寝てしまいました。
夜空を見上げると星がとてもきれいでした、明日の天気を期待しました。
9/27 2日目 晴とガス
時刻0430赤石小屋の登山者に挨拶をして出発
この日、日の出時刻は0535なので富士見平で自転車と共に日の出を拝みたいなと
思いながら自転車を担ぎます。
私がマウンテンバイクと獲得する標高はとっくに新記録を更新しています。
ここからは1歩1歩が新記録です
昨日のダメージが確実に残っており特に右肩が異様に痛く筋肉も疲労しております。
担ぎの方が移動速度が早いのですが、肩のダメージを考えて押しで温存することにしました。
なんとか日の出までに富士見平に到着しました。
もう、感無量の日の出でした。
堂々たる富士の横から昇る日の出、まさに日本の誇る景色です。
マウンテンバイクとこの景色を見れている事が信じられません。
日の出を拝みこれより高度を一度下げ始めました、足場材で造られたトラバース道を進みます。
赤石岳は朝焼けで真っ赤に染まっております。
やがてガレた崖のトラバースがはじまり単調な樹林帯とおさらばして楽しみます。
その後砲台型の休憩所が現れてここからの急登が崖登りで相当に辛かったです。
あの人はこんな所を登ったのか!おかしいだろ!と思いながらまた私はゾンビのように1歩1歩死にそうに登ります。
足元ばかり睨みつけて必死に登っていると突然反対側の景色が広がりました。
やった!やっと稜線に出た!
しばしの休息をとり、目指す赤石岳までもうひと踏ん張り。
疲労困憊ですがここからの辛さは殆ど感じませんでした。
時刻0920
目の前に赤石岳のモニュメントが飛び込んできてガッツポーズ!
やりました!あの本の表紙の人と同じ場所に自転車と立てた!やった!
感動して泣きそうになりました。
山頂には当時の古いモニュメントと新しい最近の木標が有りました。
写真を取れるだけ取ったり空高々にMTBを持ち上げたりと堪能しました。
登ってきた方角は残念ながらガスですが反対の北アルプス方面は快晴でした。
その後ピストン下山するか、荒川方面へ行くか葛藤しました
かなり疲弊した状態です。
運悪くガスが悪沢岳方面の巨大な山塊を覆っており私は小赤石岳へと脚を進め始めました。
ここでガスが無く中岳や悪沢岳が見えていたら、その山体のでかさから戦意喪失してピストン下山していたでしょう。
小赤石岳を超えて荒川小屋へと下ります
私の見込みではここはMTBに乗って下る予定でしたが
大ガレ状態でとてもじゃないけど乗れる状態では有りませんでした。
ところどころは乗れましたが大倉尾根で消耗した脚ではまともにライディングが出来ませんでした。
このあたりから妙な頭痛がが始まり身体に力が入らなくなってきました。
まさかの高山病です。
フラフラしながら荒川小屋に到着し小屋の方々から迎えられます。時刻1200
私に許された時間は2泊3日です
荒川小屋で停滞してしまうと今の体調具合からして3泊の可能性が見え隠れしてきます。
それだけは避けねばならないので、この日はなるべく先へ進みたかった。
疲労感からして千枚小屋は無理なので中岳避難小屋まで何が何でも行くしかありません。
時刻は1200ですが切羽詰まっています。
豊富に水の出ている荒川小屋の水場から水を汲み
再び中岳へ向かって間髪入れず登り返しを始めます。
小屋の方々から「がんばれ!」とエールを頂き出発しました。
ますます体調が悪くなってきます。
鹿害防止のフェンスが設置されていましたが開け閉めもやっとの思いです。
どうにも頭が割れそうで身体に力が入らない。
そこに追い打ちをかけるようにガスに巻かれ気温が急激に下がり始めました
太陽は稜線の反対側へと消えて更に気温が下がります。
MTBを持っている手はグローブをしていても冷たくなり感覚が失われてゆきます
何故か睡魔が襲ってきました、休憩するたびにスーッと睡魔に引き込まれます
これはヤバイ!寝たら死ぬぞの状態だ!
顔を必死に上げてMTBを押して上がるとやがて稜線が見えてきました
もうすぐで中岳だ!避難小屋はそこから5分もかからない!やった!
と最後の力をふり絞り稜線に上がりました。
しかしながらそこは中岳と前岳を繋ぐ稜線ではありませんでした。
前岳と標高2810m地点をつなぐ前岳直下の稜線でした
中岳は11時の方向にでかでかと聳え立っていました。。。
もう完全に心が折れそうになりヘリで救助される事が脳裏をよぎりました
それくらい身体の力が亡くなっており、風邪をひいて高熱を出しているような状態になっていました。
もう荒川小屋へ戻る力も有りません
自転車をデポすることも考えましたが
精神力だけで再び自転車を担ぎ中岳だけを睨みつけて歯を食いしばり登りました
前岳へ行く余裕は有りませんでした。
前岳をスルーして中岳に何とかたどり着き写真だけ取って直ぐに中岳避難小屋へとはいり倒れ込みました。時刻は1610でした。
私はキリマンジャロ(5895m)にも登頂しておりますが、
この日が今までで一番辛い思いをした山行でした。
とても寒い夜でした。
9/28 快晴 中岳避難小屋にて起床
悪沢岳と富士山の間からご来光です。
素晴らしい景色ではありましたが
ご来光と共に今日のノルマである悪沢岳の全貌が明らかになりました。
悪沢岳の山塊を目の当たりにしていきなり戦意喪失
絶望の日の出を味わいました。
悪沢、丸山、千枚とあと山を3つも越えられるのだろうかと不安になります。
頭が痛くなり小屋に戻ります。
小屋に戻り食事をたらふくとり、少し元気になりました。
時刻0630
小屋から出ると高山裏避難小屋方面から来た女性が座り込んでいました。
もう疲れて動けないと言っておりました。
心配はしましたが、
その割に私と私のMTBの写真や動画を動き回って撮影し続けてはしゃいでおりました。
これは大丈夫だと思い放っておきました。
目前に巨大な悪沢岳がそびえています。
コルまではMTBに乗って降下してゆきました
登りに差し掛かるころにはすっかり体調が良くなって苦は感じませんでした。
オーバーハング気味の岩場が現れましたが難なく担いでクリア
もう何でも来いの状態です。
このころにはすっかり普通の登山のように山を楽しんでいました。
昨日までの2日間でMTBを担ぎ登山することに身体が馴れたようです。
時刻0810悪沢岳山頂に至
MTBとの最高地点を更新しました。
突き抜けるような快晴です。
空気が澄んでいて富士山は雄大にそびえ、気温も気持ちよく昼寝が出来るくらいです。
山頂で登山者1名と談笑をして丸山を経由して千枚岳へと向かいます。
途中に岩場や梯子が現れましたがここまで来た私にはもう怖いものは何もありません
この2日間でずいぶん成長したようです。
時刻1045千枚小屋へ到着しました。
何処の小屋もコロナでやってはいませんが来年のための営業準備をしておりました。
おばちゃんから「よう来たね」と声を掛けられます。
その後は登山道を下りましたが途中から管理林道を下ってゆきました
標高2000mから続くダウンヒルは圧巻の爽快感でした。
途中でペダルが取れて回収しに登り返すと言うハプニングも有りましたが
ジャンプしたりドリフトしたりとずいぶん楽しませてもらいました。
やがて大井川が現れて、閉まっていると噂のゲートは開放されておりなんなく通過。
時刻は1240でした。
もう下りが最高に気持ちよかったです。
そこからはダムの駐車場まで約20Kmを自走してついに車に到着
やり切りました!
約3年前から目標にしていた赤石自転車山行を無事に終える事が出来ました。
信州・東海MTBツーリングブックのカラー写真を何度見たことか
今も手元にタイピングしております。
この本に記載されているコースはまだすべてやり切れていませんので
まだまだ、私の自転車山行の楽しみは続きます。
素晴らしい本を世に送り出してくださった事を感謝いたします。
私は動画配信もしておりまして生意気な配信者ではありますが
編集が終わりましたらまた連絡させてください。
追伸
新しい自転車を新調してしまいました
慣らし終えたらツーリングブックのp38にある雁坂峠の旅にでも繰り出してみます。
ケンタロウ。
投稿: ケンタロウ | 2021年10月 1日 (金) 12:58