老セロ弾きの苦悩 IV 〜アドレナリン!?〜
わたしはチェロを始めたのが遅かったからか(高1)、基礎練習ができていなかったためか(そのどちらもだろうが)、70才を超えてから左手に故障が出てきた。(この年齢では致し方ない気もするが)
70で左手薬指が痛くなり71では親指が痛くなって長時間の練習に耐えられなくなった。
腱鞘炎かも知れないし靱帯が延びてしまったのかも知れないし関節の炎症かも知れない。また、頸椎の損傷があるのでそれが原因かも知れない。整形外科医も整体師も鍼灸師も誰も治すことはできない。
それでも、昨年はメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲1番・2番を弾ききったし、今年はチャイコフスキーの「芸術家の思い出」をいい気持ちで弾くことができた。
どちらの本番も、練習の時はあれだけ痛くって、本番が危ぶまれたし「もうこれが弾けたら引退だな」と思っていたのだが、いざ、実際に演奏が始まるとあれだけ痛かったのが吹っ飛んでいる! 演奏中も「あれっ、いたくない、いたくない」と思いながら最後のfffが連続する結末まで集中力を持って引き切れた。
今から思うに、あの時ってきっとアドレナリンがわき出ていたんだろうなと思う。
この現象はコンサートが終わった翌日も続いたが、2日目からはまた痛くなったというか、さらに痛さも増している気がする。
自分にできることは手を冷やさないようにすることしかないので、こんな便利な手袋を見つけて愛用している。これならチェロも弾けるし滑り止めが付いているのでクルマの運転もできる。
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