オペラ《ポポイ》 間宮芳生
“静岡音楽館AOI”の間宮芳生委嘱作品が本日、世界初演された。
わたしの所には昨年の8月に台本が送られてきており、この計画を推進する立場ではあった。台本の内容は「生首」を飼育する話で、余り気分のいいものではなかったので、最後までは読まずに、忙しさに紛れてその存在は忘れ去られていた。
世界初演日は梅雨の真っ盛りで、もし晴れれば貴重な日曜日だったので野生蘭を探しに行き、雨が降れば初演に立ち会うつもりでいた。幸いにして本日のお天気は雨模様となり、15時の開演に駆けつけることとなった。
オペラが始まると、始めから最後まで釘付けとなる。この現実離れしたお話に間宮の音楽が付くと、それがごく自然な流れとなって溢れてくる。また西洋音楽と日本音楽の見事な調和、オーケストラ楽器と能楽師の対話など間宮らしい作品と言うことができる。
演奏も大変良かった。何よりも良かったのはあの響きすぎる“AOI静岡音楽館”が、理想的な響きになっていたことである。おそらく観客がいっぱい入ったことと、大理石の前に薄い布を張ったことが良い影響をもたらしたのであろう。
“AOI静岡音楽館”から世界に発信する「音楽」にふさわしい内容だったと思う。
| 固定リンク | 0
「音楽/チェロ」カテゴリの記事
- スゲーナー(2025.04.12)
- 花の冠(2025.04.07)
- Bach の誕生日(2025.03.21)
- チェロの健康診断と弓の張り替え(2025.02.26)
- チェロのチューニング(2025.01.17)
コメント